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はじめてでもわかる! 経理の仕事

〜 仕訳を制する者が簿記を制する 〜

すべての経理の基本となるのが「簿記」であり、その要となるのが「仕訳」です。
これは経理の仕事において、デジタル化が進んだ現在でも変わりません。
まず手始めに、経理作業の必須項目「仕訳」の基礎をマスターしましょう。

経理の仕事の必須スキル「簿記」を知る

簿記がわかれば会社の実態がわかるようになる

会社のなかでは毎日「材料を買った」「商品を売った」「給与を支払った」など、“お金やものの出入り”が発生します。

この“お金やものの出入り”を記録するための方法を「簿記」といいます。経理業務のサイクルのなかで、
一年の締めくくりに決算書を作る仕事がありますが、簿記は決算書を作るための第一歩でもあります。

簿記で日々の活動の成果を集計し、それを1年分まとめて会社の通信簿ともいえる決算書を作るということです。

決算書を見れば、その会社がどれくらい儲かっているのか、どんな財産をもっているのか、状態が明らかになります。
株主や銀行は、この決算書を見て経営状態を分析し、株の購入や融資の可否を判断するわけです。

簿記の知識があれば、決算書が読めて、経営分析ができるようになります。また、経済の動きもよくわかるようになります。
といっても、決して難しいものではなく、コツをつかめば誰でも身に付けることができます。

20代後半になって、何か資格がほしいと思い、簿記の勉強を始めました。3級取得後、転職に成功。仕事が落ち着いたら2級も受験したいと考えています。
(経理1年目 女性)

簿記を何も知らずに経理担当に。仕事を覚えるのと並行して、日商簿記3級の資格を取りました。勉強したことがすぐ仕事に役立つので、覚えやすかったです。(経理2年目 女性)

簿記2級をもっていたこともあって、入社3年目で経理担当に。復習を兼ねて、1級の勉強を始めました。今は、税理士も視野に入れて勉強しています。(経理5年目 男性)

簿記のゴールは決算書
従業員の動き
経理

企業活動にともなう、さまざまな取引を勘定科目に分類して仕訳をする。一年の終わりに貸借対照表や損益計算書などの決算書にまとめる。

決算書 決算書
経営・投資関連の動き

簿記では機械の廃棄も「取引」にカウントする

5グループのなかに、いろいろな勘定科目がある

簿記は“お金やものの出入り”を記録する手段と説明しましたが、この一つひとつの “お金やものの出入り”のことを「取引」と呼びます。一般的に使う「取引」とは意味合いが 少し違うので注意が必要です。

簿記で扱う取引は、資産、負債、純資産、費用、収益の5つのグループに大きく分類されます。 言い換えれば、すべての取引は必ずこの5グループのいずれかに属するということ。 資産、負債、純資産は、「貸借対照表」にかかわる取引で、費用と収益は、「損益計算書」に 関わる取引です。

5つのグループをさらに細かく分けたものを「勘定科目」とよびます。たとえば資産のグループには、 「現金」「普通預金」「売掛金」などの勘定科目があり、資産の増減を示します。実際の記帳では、 勘定科目と金額をセットで記入することで、取引を記録します。お金の出入りだけでなく、「故障した 機械を廃棄した」といった“ものの出入り”も取引となるので注意してください。

簿記で取引にカウントされるものとされないもの
簿記は取引を5つに分類する
5つのグループの関係を決算書で読み解く

複式簿記は1つの取引を2つの面から記録する

どのような取引にも「原因」と「結果」がある

おこづかい帳や家計簿も簿記の一種ですが、これらは「単式簿記」で作られています。単式簿記とは、1回の取引を1つの項目で表す方法。 たとえば、「給与収入 20万円」という具合です。単式簿記の場合、1回1回の現金の出し入れは表現できますが、取引の結果は表現できません。 上記の例なら、「20万円の給与収入があった」という取引には「普通預金が20万円増えた」という結果がともないますが、単式簿記ではその片方しか表現できません。

どんな取引にも実は2つの側面(原因と結果)があり、両面を表さなければ、より正確な帳簿とはいえません。そこで、1つの取引を2つの側面から記録する方法が 「複式簿記」です。実際の作業としては、1回の取引を左右2つの項目に振り分けて、勘定科目と金額を記入します。このとき、左側の項目を「借方」、右側の項目を 「貸方」と呼び、どちら側にどんな項目を記載するかの、振り分け方のルールを「仕訳」といいます。

1つの取引を2つの面から見てみる
1つの取引を2つの面から見る時の例
  • 会社の業務で使うパソコンを150,000円で買い、現金で支払った
  • 1会社の資産が150,000円増えた
  • 2現金が150,000円減った
複式簿記と単式簿記の違い
複式簿記の例
  • 200,000円売上が発生し、現金が200,000円増えた
  • 5,000円の商品を仕入れ、現金が5,000円減った
  • 普通預金が30,000円増え、現金が30,000円減った
  • 給与 給与200,000円を現金で受け取った
  • 洋服 洋服を5,000円分買い、現金で支払った
  • 通帳 銀行の普通預金に現金30,000円を預金した
単式簿記の例
  • 収入が200,000円あった
  • 現金が5,000円減った
  • 現金が30,000円減った
▼簿記で表すなら
借方貸方
現金200,000売上200,000
仕入5,000現金5,000
普通預金30,000現金30,000
▼家計簿なら
内容収入支出
給与200,000---
被服費---5,000
預金---30,000

取引は勘定科目で分類される@貸借対照表の勘定科目

「資産の合計 = 負債の合計 + 純資産の合計」

仕訳をする際は、勘定科目と金額を記入します。まずは貸借対照表を構成する資産、負債、純資産の勘定科目を見てみましょう。

資産とは、会社の財産に当たる項目で、主に流動資産と固定資産に分かれます。流動資産は、 「預金」や「受取手形」などのように、1年以内に現金に換えることのできる資産のこと。 固定資産は、「建物」や「車両運搬具」など、1年以上使用する目的でもっている資産のことを指します。

負債とは、将来返さなければならないお金のことです。銀行からの「借入金」や、代金後払いで購入したときの「買掛金」などがこれに当たります。

純資産とは、資産の合計から負債の合計を引いたものをいいます。株主から集めた「資本金」や、利益の蓄積である「利益剰余金」などがあります。

資産、負債、純資産は、「資産の合計=負債の合計+純資産の合計」という式で表され、貸借対照表の形はまさにこの式のとおりになっています。

貸借対照表と勘定科目
流動資産
現金、預金、売掛金など
固定資産
土地、建物、特許権など
流動負債
短期借入金、買掛金、前受金など
固定負債
長期借入金、社債など
資本金
出資金、自己の元入金など
資本剰余金
資本金に含めていない出資金など
利益剰余金
企業活動で得た利益の蓄積
資産の主な勘定科目
勘定科目 該当するもの
現金 手元で保管している現金や現金の代わりになるもの。紙幣、硬貨、小切手など。
小口現金 少額の経費の支払いに使うため、手元に用意してある現金。
預金 銀行などの金融機関に預けている普通預金、当座預金、定期預金などのお金。
受取手形 取引において代金として受け取った約束手形や為替手形。
売掛金 商品やサービスを販売した代金を後払いで受け取る権利。
未収入金 本業以外で売ったものやサービスの代金を、後払いで受け取る権利。
有価証券 売買目的で所有している株式、国債、社債、投資信託などの金融商品。
投資有価証券 長期保有目的の債券(満期まで1年以上)、企業間の持ち合い株式など。
商品 販売目的で仕入れた商品。
原材料 製品を製造するために仕入れた材料、部品、燃料など。
仕掛品 製造途中・作りかけの製品。
貯蔵品 決算時点で残っている切手や収入印紙。
前払金 商品代金の一部または全額を前払いしたもの。内金、手付金など。
前払費用 まだ提供を受けていないサービスの代金の一部または全額を前払いしたもの。
貸付金 取引先や従業員などに貸したお金。1年以内に返済予定のものを「短期貸付金」、返済が1年より先のものを「長期貸付金」という。
仮払金 使いみちや金額が確定していない、一時的な支出。まだ精算されていない経理からの出金。
立替金 取引先や従業員に一時的に立て替えたお金。
建物 会社が所有している店舗や事務所、工場などの建物。
土地 会社が所有している駐車場や資材置き場などになっている土地。
車両運搬具 会社が所有している営業用の自動車や配送用のトラック、オートバイ、フォークリフトなど。
器具備品 会社で1年以上使う10万円以上の机やイス、パソコンなど。
消耗品 会社で日常に使用する文具やコピー用紙など。
貸倒引当金 売掛金、受取手形、貸付金などが回収できない可能性を考え、前もって見積もっておくお金。
減価償却累計額 毎期行った、減価償却費の合計金額。
負債の主な勘定科目
勘定科目 該当するもの
支払手形 取引において代金の支払いとして発行した、約束手形や為替手形。
買掛金 代金後払いで買った、販売目的の商品やサービスの代金。
前受金 取引完了前に受け取った代金の一部または全額。内金、手付金。
預り金 後日、第三者や本人に支払うために、取引先や従業員から会社が預かった社会保険料、所得税、保証金などのお金。
立替金 取引先が負担するべき代金を代わりに支払ったり、従業員などに対し て一時的に金銭を立て替えたりしたときのお金。
借入金 金融機関や取引先に返済しなければならないお金。1年以内に返済するものを「短期借入金」、1年より先を「長期借入金」という。
社債 会社が広く一般から資金を集めるために発行した債券。
未払金 水道光熱費、支払手数料など、本業の取引以外で発生した代金のうち、金額が確定しているがまだ支払っていないもの。
未払法人税等 まだ納付していない法人税、住民税、事業税。
未払費用 継続して提供を受けているサービスの代金のうち、すでにサービスを受けたが代金を支払っていない分の金額。
退職給付引当金 将来支給する予定の従業員の退職金に備えて計上しておくお金。
前受収益 来期以降の分まで先に受け取ったお金。収益の繰延べのための勘定科目。
純資産の主な勘定科目
勘定科目 該当するもの
資本金 会社を設立した・増資したときの出資金。
資本準備金 株主から集めた出資金で、資本金に入れなかったお金のうち、会社法で積立が義務づけられているもの。
利益準備金 会社が蓄えてきた利益のうち、会社法で積立が義務づけられているもの。
繰越利益剰余金 会社が蓄えてきた利益のうち、株主総会で処分内容を決めるもの。
別途積立金 特定の目的を定めずに積み立てるお金。
自己株式 自分の会社で保有している自社の株式。
貸借対照表の勘定科目の仕訳例
売掛金15,000円を小切手で回収した。

売掛金=資産が減ったので貸方に、現金=資産が増えたので借方に入れる。

借方 貸方
現金 15,000 売掛金 15,000
借入金100,000円を借りて普通預金口座に入金した。

借入金=負債が増えたので貸方に、普通預金=資産が増えたので借方に入れる。

借方 貸方
普通預金 100,000 借入金 100,000
現金1,000,000円を出資して会社を設立した。

資本金=純資産が増えたので貸方に、現金=資産が増えたので借方に入れる。

借方 貸方
現金 1,000,000 資本金 1,000,000

取引は勘定科目で分類されるA損益計算書の勘定科目

収益から費用を差し引くと利益になる

次に、損益計算書を構成する収益と費用のグループの勘定科目を見ていきましょう。 収益とは、日々の企業活動によって得た収入のこと。代表的なものは、商品やサービスを 提供したときに入ってくる「売上」ですが、それ以外に銀行預金の「受取利息」なども収益に含まれます。 費用とは、会社が収益を獲得するために使ったさまざまな出費のこと。商品や原料を買うために支払った「仕入」、 従業員に支払う「給与手当」などです。

なお、収益と同じく日常でよく使われる言葉に「利益」がありますが、 簿記の世界ではこの2つの意味は区別されています。収益から費用を差し引いたものが利益(純利益)です。 つまり、「収益−費用=利益」の式が成り立ち、利益がプラスならば黒字、マイナスならば赤字となります。

損益計算書で見る各科目の位置づけ
売上原価
期首商品棚卸高、当期仕入高、期末商品棚卸高など
販売費及び一般管理費
給与手当、福利厚生費、広告宣伝費、業務委託費など
営業外費用
支払利息、為替差損など
特別損失
固定資産売却損、固定資産除却損など
売上高
営業外収益
受取利息、為替差益など
特別利益
固定資産売却益など
費用の主な勘定科目
勘定科目 該当するもの
仕入 商品や原材料の購入代金。
役員報酬 取締役や監査役など、会社役員に対する報酬。
給与手当 従業員に支払う給与や賞与、手当。賞与は分ける場合もある。
法定福利費 厚生年金や健康保険、雇用保険などの社会保険料のうち、会社負担分。
福利厚生費 社員旅行などの慰安目的の行事や残業食事代、常備薬や予防接種の費用など、従業員が働きやすい環境を整えるために使ったお金。
通勤交通費 自宅から会社までの交通費。旅費交通費に含めることもある。
消耗品費 使用期間が1年未満、または10万円未満のテーブルやポット、電球などの備品にかかった費用。
事務用品費 事務作業で必要な文房具やコピー用紙などにかかったお金。
地代家賃 事務所や店舗、工場、倉庫などの建物の貸借料や月極の駐車場料金など。「賃借料」にまとめることもある。
賃借料 土地・建物以外、車両やパソコンなどのレンタルやリースにかかった費用。
支払保険料 車両保険や火災保険、損害保険料などの費用。
修繕費 建物や機器、車など、事業活動上不可欠なものの修理や維持管理にかかったお金。
広告宣伝費 チラシやポスター、CMなど、商品や企業名の宣伝にかかったお金。
見本品費 いわゆるサンプル品などの提供にかかる費用を、独立した勘定科目で計上したいときに使う。少額の場合は広告宣伝費に含める。
租税公課 法人税、住民税など以外の税金や罰則金、住民票の発行手数料など公的な手数料の支払いでかかった費用。
減価償却費 固定資産の価値が減少した分。
旅費交通費 業務にともなって発生した、電車代・駐車場代・タクシー代や出張時の日当や宿泊費など。
通信費 電話、郵便、インターネット、バイク便、宅配便などにかかったお金。ただし、商品の発送や購入にかかった費用はのぞく。
荷造運賃 商品の発送のためにかかった梱包費や運賃。
水道光熱費 電気代、水道代、ガス代などの費用。石油や灯油などの燃料代は「燃料費」とすることもある。
リース料 車両や機器、観葉植物などをリースで借りたときの代金。「賃借料」にまとめることもある。
保管料 商品や製品の保管を、倉庫業者などに依頼した場合の倉庫使用料や預かり料。倉敷料とも。
会議費 社内外で行われる会議や打ち合わせの会議室使用料や茶菓子代など。
交際費 得意先への接待や、御中元・御歳暮などの贈答品、御見舞いなどにかかった費用。
寄附金 国や地方公共団体、政治団体、町内会、企業などに贈与または無償提供したもの。
外注費・業務委託費 デザインや清掃など、事業・業務の一部をほかの業者に委託した際に支払った費用。
支払報酬 弁護士や税理士、コンサルタントなど外部の専門家に支払ったお金。
支払い手数料 銀行の振込手数料など。
諸会費 社交団体や業界団体の会費やクレジットカードの年会費など。
新聞図書費 新聞・雑誌の購読料や書籍の購入代金。
車両費、車両関係費 自動車のガソリン代、自動車税、自動車保険料、車検費用など、自動車の維持のために発生する費用。
雑費 「販売費及び一般管理費」のうち、どの科目にもあてはまらないもの。
支払利息 借入金に対して支払った利息や信用保証料など。
有価証券売却損 株式、手形などの有価証券を売却したときに発生した損失。
為替差損 外国通貨による取引や外国債券の取引などで、為替相場の変動により生じた損失。
雑損失 本業以外の取引で発生した費用のうち、ほかの科目に分類できず少額のもの。
貸倒損失 受取手形や売掛金、貸付金が回収できなくなったときに発生した損失。
固定資産売却損 固定資産を売却したときに発生した損失。
固定資産除却損 固定資産を処分したときに発生した損失。
収益の主な勘定科目
勘定科目 該当するもの
売上 商品やサービスの販売など、本業で得た稼ぎ。
売上戻し 商品の返品などによる、売上の戻し分。
受取利息 預貯金の利息や貸付金、国債などから得た利息。
受取配当金 所有している株式や出資金からの配当金。
受取賃貸料 不動産を貸した場合の家賃収入など。
有価証券売却益 有価証券を売却したときに発生した利益。
為替差益 外国通貨による取引や外国債券の取引などで、為替相場の変動により生じた利益。
雑収入 本業以外の取引から得た利益のうち、ほかの科目に分類できず少額のもの。
固定資産売却益 固定資産を売却したときに発生した利益。
損益計算書の勘定科目の仕訳例
コピー用紙代7,000円を事業用クレジットカードで支払った。

事務用品費=費用が増えたので借方に、未払金=負債が増えたので貸方に入れる。

借方 貸方
事務用品費 7,000 未払金 7,000
普通預金の利息500円分が振り込まれた。

受取利息=収益が増えたので貸方に、普通預金=資産が増えたので借方に入れる。

借方 貸方
普通預金 500 受取利息 500

仕訳とはルールに沿って取引を左右に振り分けること

左が借方、右が貸方。パターンは決まっている

「仕訳」とは、1回の取引を2つに分解し、借方(左側)・貸方(右側)に記録する方法のこと。 借方・貸方という言葉に意味はないので、単純に「左が借方、右が貸方」と覚えておきましょう。

実際に仕訳する際、借方と貸方のどちらに何の勘定科目を書くのか混乱するかもしれませんが、 実は下の図のように一定のルールがあります。 資産、負債、純資産、収益、費用のどれが増加しているか、あるいは減少しているかで、 借方に書くか、貸方に書くかが決まるのです。このルールさえ覚えれば、混乱することがなくなります。

たとえば、「商品を50,000円分販売し、現金を得た」という取引があったとします。現金を得たのは 「資産の増加」なので、借方に「現金 50,000」と書きます。一方、現金を得た理由に当たる「売上」が 反対側にくるので、貸方に「売上 50,000」と書きます。これで仕訳が完成です。大体の取引が 借方4種類と貸方4種類の組み合わせでできています。パターンどおりに行えばよいので、難しくはありません。

借方は左に、貸方は右に入れる
借方と貸方の記録の仕方
  • 左右のどちらかが原因で、どちらかが結果になる
  • 左と右の合計金額は釣り合う
左か右かがわかる仕訳のルール
借方 貸方
資産 資産が増えた 資産が減った
負債 負債が減った 負債が増えた
純資産 純資産が減った 純資産が増えた
費用 費用が増えた(発生した) 費用が減った
収益 収益が減った 収益が増えた(発生した)
実際の仕訳の流れを見てみよう

商品を50,000円分販売して現金を受け取った

50,000円現金が増えた

50,000円売上が発生した

勘定科目は現金、現金は資産の勘定科目

勘定科目は売上、売上は収益の勘定科目

資産が増えたので借方に入れる

収益が増えた(発生した)ので貸方に入れる

  • 取引を2つの面から捉える
  • 勘定科目に分ける
  • 仕訳のルールに当てはめる
借方 貸方
現金50,000 売上50,000
借方と貸方の組み合わせは決まっている
借方
資産が増えた
負債が減った
純資産が減った
費用が増えた(発生した)
貸方
資産が減った
負債が増えた
純資産が増えた
収益が増えた(発生した)

ほとんどの取引が、借方4種類と貸方4種類の組み合わせで表されます。 収益や費用が減ることが絶対ないわけではありませんが、、極めてまれなので、まずは上図を覚えましょう。

資産の増加はすべての貸方に、資産の減少はすべての借方に対応するんですね!

よくある仕訳の例を見てみよう
土地を1,000,000円で購入し、普通預金口座から振り込んだ。

普通預金=資産が減ったので貸方に、土地=資産が増えたので借方に入れる。

借方貸方
土地1,000,000 普通預金1,000,000
販売した商品の売掛金10,000円を現金で回収した。

売掛金=資産が減ったので貸方に、現金=資産が増えたので借方に入れる。

借方貸方
預金10,000 売掛金10,000
月末に、未払金20,000円を現金で支払った。

未払金=負債が減ったので借方に、現金=資産が減ったので貸方に入れる。

借方貸方
未払金20,000 預金20,000
宣伝用のチラシの印刷代金50,000円を翌月末払いとした。

広告宣伝費=費用が増えたので借方に、未払金=負債が増えたので貸方に入れる。

借方貸方
広告宣伝費50,000 未払金50,000
決算書のイメージから仕訳のルールを覚える

借方と貸方の組み合わせは、決算書のイメージから覚える方法もあります。 図のように、「増えた」場合はすべて、貸借対照表と損益計算書のそれぞれの 位置に収まっています。

資産が増えたら左=借方といったように、決算書をもとに覚えてもよいでしょう。

賃借対照表・損益計算書

会社の業務の流れと簿記の関係を理解する

業務サイクルの各段階で経理の仕事が生まれる

会社の目的は多くの利益を上げることにあり、そのために、たくさんの従業員がそれぞれの役割を果たしながら業務を行っています。 その業務の一つひとつを、簿記を使って記録していき、財務諸表を作ることで、最終的に利益をいくら上げたのか知ることができます。 利益の数値は、会社が事業活動によって生み出した「付加価値」の額ととらえることができます。

たとえば製造業では「商品の企画・開発」「材料の仕入」「製造」「販売」、そして「代金回収」「在庫の管理」という一連の業務の流れがあります。それぞれの部署が互いに連携しながら、このサイクルをスムーズに動かすことが、より大きな利益を上げることにつながります。

このサイクルの各段階で、経理の業務も発生します。「資金繰り」「買掛金管理・支払」「請求」「売掛金管理・代金回収」「棚卸・在庫管理」などです。 経理担当者は、自社の業務サイクルをよく理解し、それにともなってどのような経理業務が必要になってくるのか、自社の業務サイクルと連動させて 経理業務のサイクルを把握しておくことも大切。そうすることで、自分の経理業務の先も見通せるだけでなく、会社全体に目配りできるようになります。

経理業務にはコミュニケーションも大切

経理担当者がまず意識しなければならないのは、会社経営者。 経営者が正しく経営判断できるよう、適切な経理データを 用意する必要があります。そしてそのデータを取りまとめるためには、 従業員の協力がかかせません。
書類や情報を、スムーズに提供してもらう必要があります。そのためには お互いの仕事内容を理解し、日ごろから十分にコミュニケーションを とっておく必要があります。

会社の業務の流れと経理の仕事の例
会社の業務
商品の企画・開発
材料の仕入、製造用機械の購入人件費や経費の見積もり
商品の製造
販売
営業・広告活動
代金の回収
在庫管理
経理の仕事
資金繰り
固定資産の管理簿記
仕入計上受発注・支払簿記
買掛金管理・支払受発注・支払簿記
原価計算
経費の処理簿記
売上計上請求・代金回収簿記
売掛金管理・
代金の回収請求・代金回収簿記
棚卸・在庫管理
column経理の現場と簿記の違い
会計ソフト中心でも簿記の基礎は重要!

簿記検定などで勉強した簿記と、経理の現場で身に付ける実務には違いがあります。 では、どのような点が異なるのでしょうか?

経理の実務は、会計ソフトを使った処理が増えています。昨今の会計ソフトはサポート機能が 充実しているので、ごく初歩的な簿記の仕訳を覚えれば誰でもすぐに利用できます。 一度入力すれば、自動的に総勘定元帳、現預金出納帳、補助元帳などに転記してくれるので 転記ミスもありません。損益計算書や貸借対照表の作成も1クリックで行えます。 ただし、ソフトの使い方や特有の仕訳ルールを覚える必要はあります。

会計ソフトは確かに便利ですが、それを使うのはあくまでも人間です。簿記の基本的な仕組みを 身に付けていなければ、重大な間違いに気づかずに入力を続けてしまうかもしれません。経理業務の 全体像を知り、その基礎を身に付けるために、簿記を学ぶことは有効なのです。

【出典】

『一番わかる! 経理の教科書』
著者:ジャスネットコミュニケーションズ株式会社
発行所:株式会社西東社

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