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『「経理・財務」実務マニュアル』読者会 2015.10.21開催「売掛債権管理 編」レポート


グローウィン・パートナーズ・アカウンティング株式会社 代表取締役 石原弘貴先生前回からちょうど1年ぶり、セカンドシーズンに突入したといえる読者会は、場所を赤坂に移して開催されました。講師として名乗りを挙げてくださったのは、グローウィン・パートナーズ・アカウンティング株式会社の代表取締役、石原弘貴先生です。
もちろん、本セミナー最大の特徴である“参加者同士がチームを組んでディスカッションする”というスタイルはそのまま。自ら参加して課題を解くことで理解を深められるとご好評をいただいています。

今回はテーマとして、教科書となる『「経理・財務」実務マニュアル』の最初の項目「売掛債権管理編」を取り上げました。企業活動の重要業務である代金回収のために、どのような債権管理が必要になるのか考えていきます。
「経理の方は、他社の方とお話しする機会があまりないと思いますので、意見交換の場として使っていただけたら。みなさん今日はいっぱいしゃべりましょうね」。石原先生のご挨拶とともにセミナー開始です。
それでは、セミナーの前半と後半でそれぞれ行われたケーススタディ方式のディスカッションの中から、一部を見ていきましょう。

ケーススタディ

前半のディスカッションでは、ケーススタディとして以下のような前提が与えられました。

【前提】
 ・当社はWebマーケティング企業で、企業のHP作成、一部仕入商材の販売も行っている。
 ・前期の実績:売上:約200億当期純利益:約1億円従業員:250人
 ・今期の計画:売上:250億円当期純利益:約1.5億円
 ・現在、第3四半期が終わり、期末まで残すところあと2ヵ月程度。
 ・今のままでは計画に到達しない可能性が高い。

こうした状況の中、下記のような引き合いがありました。
  ◎新規の取引先A社 → 総額3億円の引き合い
 ◎既存の取引先B社 → 総額2億円の引き合い

与信管理をテーマに参加者同士でディスカッション

何としても今期計画を達成したい、そんなときに舞い込んだオイシイ話…。経理なら誰しも力の入る状況ですね。
このケースでは、主に与信管理について取り上げられました。その種類や調査の方法、与信管理のあと実際の取引までに必要なことなどを考える問題が数問出題され、隣り合った2〜3名で15分間のディスカッション。みなさん簡単な自己紹介のあとは、『「経理・財務」実務マニュアル』を振り返りつつ、白熱した議論を戦わせていました。ここではその中から次の問題についてご紹介します。

【問題】

与信管理を行わなかった場合、どのようなリスクがあるか、いくつか挙げてください。

ディスカッションディスカッションが終わり、石原先生から指名された方からは「リスクは大きく二つに分かれると思います。一つは、実在しない会社であるというような、悪意があってだまし取られるリスク。もう一つは、悪意はないけれど実際にお金を支払ってもらえないリスクです」といった解答がありました。

「この問題に対しては、答えが一つだけということではありません。みなさんがそれぞれ出した解答は全部合っているのではないかと思います」と石原先生。何がリスクなのかを捉えることによって、債権管理の必要性への意識を高く持つことができるというのが出題の意図です。

貸倒は最低限避けなければなりませんが、追い込まれているときほど甘い話が飛び込んでくるものです。今回の前提のように決算まで期間がなく、予算達成に何億も足りないというときには、ダミーの契約書を使った架空売上げというリスクも想定する必要があります。
営業が取引先と癒着して架空取引を挟むことも考えられ、最悪のケースですと、良くない組織に足元を見られてだまされる場合もあります。疑われない程度に少しだけ入金があるなど巧妙に仕組まれ、「何かおかしい」と思っているうちに、新聞に載るような不正取引に巻き込まれていることも…。

「だからこそ経理というのは形式にとらわれてはならないんですね」と石原先生。
「『普段ならこんな契約は発生しないのに』とか、『あの営業マンはこんな大きな契約を取ったことがないのに』とか、怪しいなと思ったら、その先にはこういった可能性もあるので、何となくマークしておくことが必要ですね。だから経理は数字を見るだけでなく、『いつもと違う、何かおかしい』と感じることが大切なんです」

経理にとって大切なのは、日頃のコミュニケーション

『「経理・財務」実務マニュアル』読者会の様子続いて後半のディスカッションでは、前出のケースにさらに細かい条件をプラスして、応用編を展開しました。「貸倒引当金の設定方法」「決算日を過ぎて複数社から返品があった際のリスクについて」といった難問もあり、答えの検討がつかなかった方もいらっしゃいましたが、石原先生が具体例を挙げてわかりやすく解説してくださいました。

今回のセミナーで、先生が繰り返しおっしゃっていたことがあります。
それは「経理の方にとって、コミュニケーションがとても大切である」ということ。 「数字を見て判断することは、ここにいるみなさんが得意だと思うのですが、意識していただきたいのは、数字で表れない情報をいかに入手するかです」
取引開始前の与信管理の際も、また取引先の入金が遅れるという事態が発生した際にも、営業の方や取引先との日頃のお付き合いがものを言うのはもちろん、知人を通じての噂レベルの話が意外と重要だと実感して
いらっしゃるそうです。

この読者会も、参加者の方々のネットワークを広げるお手伝いになればと願っています。先生の終了のごあいさつの後も、みなさんセミナーの内容を確認し合ったり、名刺交換をされたりとそれぞれにコミュニケーションを取っていらっしゃいました。
石原先生からは、「みなさん思っていたより積極的で、時間がきてもお話しされていたのが印象的でした。これまで自分がインプットしたことをアウトプットする、つまり人に説明するということが最も勉強になると思うので、ディスカッション形式はいいですね。経理の現場の方とお話しすることができて私も楽しかったです」と感想をいただきました。

ご参加いただいたみなさんのお声です

  • 売掛金の実務、経理以外の営業担当とのコミュニケーションの必要性などが聞けて良かったです。
  • 以前雑誌で拝見した石原さんに直接お会いできてうれしかったです。ありがとうございました。
  • 実務上で発生しそうなケースが学べたこと、他業種の方との情報交換の機会を持てたことが良かった。
  • ケーススタディの時間が多く、講義の理解を深められた。税務についてもこういった機会があれば参加したい。
  • 参加型でしたのであっという間に終えた感じで、また実践的で大変参考になりました。
  • 前からこのセミナーを知っていましたが、なかなかタイミングが合わず、やっと参加できました。
    売掛金は何となくしかわかっていなかったのですが、知っているつもりになっていました。
    次回も都合をつけて参加したいので定期的に開催してほしいです。

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