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日商簿記3級ネット試験の申し込み完全ガイド:初心者でも安心の手順とコツ

ジャスネットキャリア編集部

日商簿記3級のネット試験は、従来の統一試験と比べて随時受験が可能で、合否結果がその場で分かる画期的な試験方式です。

この記事では、ネット試験の申し込み方法から受験当日まで、初心者の方でも迷わずに進められるよう詳しく解説します。 東京商工会議所では2023年4月から2級・3級の統一試験が廃止され、ネット試験のみ となっており、今後ネット試験での受験がより重要になってきています。ネット試験なら受験日の3日前まで予約が可能で、テストセンターに空きがあれば年中いつでも挑戦できる利便性の高い試験です。

目次

    日商簿記3級ネット試験とは何か

    (1)ネット試験の基本概要

    日商簿記3級のネット試験(CBT方式)は、 パソコンを使用して受験する試験方式 で、2020年12月から導入されました。従来の紙による統一試験とは異なり、全国のテストセンターに設置されたパソコンで問題を解き、マウスやキーボードで回答を入力します。試験時間は60分で、出題範囲や難易度、合格基準(70%以上の正答率)は統一試験と全く同じです。

    大きな特徴は、自宅での受験ではなく指定されたテストセンターでの受験であることです。試験会場では静かな環境が整備されており、パソコンの操作に不慣れな方でも事前に操作方法を説明してもらえるため安心です。計算用紙(A4サイズ2枚)とボールペンは会場で配布され、身分証明書と電卓の持参のみで受験できます。

    (2)従来の統一試験との違い

    統一試験は年3回(6月・11月・2月)の決められた日程でしか受験できませんでしたが、ネット試験は施行休止期間を除いてほぼ毎日受験が可能です。施行休止期間は統一試験の前後に設定されており、 2025年は4月1日~13日、6月2日~11日、11月10日~19日、2026年2月16日~25日 となっています。

    最も大きな違いは合否判定のスピードです。統一試験では結果が分かるまで2~3週間かかりましたが、 ネット試験では試験終了と同時に合否が判定され、その場でスコアレポートが配布 されます。合格者には、スマートフォンでダウンロードできるデジタル合格証のQRコードも提供されます。

    (3)ネット試験のメリットとデメリット

    メリットとして、自分の都合に合わせて受験日を選べる ことが挙げられます。勉強が完了したタイミングで即座に受験でき、万が一不合格になっても短期間で再受験が可能です。また、受験者ごとに異なる問題がランダムに出題されるため、隣の席の受験者と同じ問題になることはありません。

    一方で、 パソコン操作に慣れていない方にとっては、画面上で問題を読み解くことや入力作業に戸惑う可能性 があります。また、仕訳問題はプルダウン方式での選択となるため、手書きに慣れている方は事前に模擬試験システムで練習しておくことをお勧めします。受験料に加えて事務手数料550円が必要になる点も注意が必要です。

    申し込み方法の種類と選択基準

    (1)商工会議所経由での申し込み

    全国の商工会議所でネット試験の申し込みを受け付けています。各商工会議所によって申し込み方法や受付期間が異なるため、受験希望地の商工会議所に直接確認する必要があります。商工会議所のホームページや電話での問い合わせで詳細を確認できます。

    商工会議所経由の申し込みの場合、地域密着型のサポートを受けられることがメリットです。受験に関する質問や不明な点があれば、直接窓口で相談できる場合もあります。ただし、商工会議所によっては受付期間や支払い方法に制限がある場合があるため、事前の確認が重要です。

    (2)CBT-Solutionsでの直接申し込み

    株式会社CBT-SolutionsのCBT/PBT試験受験者ポータルサイトから直接申し込む方法 です(下記リンク参照)。この方法が最も一般的で便利な申し込み方法となっています。24時間いつでもインターネットから申し込みでき、全国のテストセンターの空き状況をリアルタイムで確認できます。

    CBT-Solutionsでの申し込みは、アカウント作成から受験料の支払いまで全てオンラインで完結します。クレジットカードやコンビニ決済など複数の支払い方法が選択でき、入金確認後すぐに受験予約が確定します。受験日の3日前まで予約・変更・キャンセルが可能で、急な予定変更にも対応できる柔軟性があります。

    【リンク】
    日商簿記 | CBT-Solutions CBT/PBT試験 受験者ポータルサイト
    https://cbt-s.com/examinee/examination/jcci.html

    (3)どちらの申し込み方法を選ぶべきか

    初回受験の方や簿記試験に 不慣れな方は、商工会議所経由での申し込み を検討してもよいでしょう。地域の商工会議所では簿記に関する情報提供や学習相談を受けられる場合があります。また、団体申し込みの場合は商工会議所経由が有利な場合もあります。

    一方で、 受験日程に柔軟性を求める方、オンラインでの手続きに慣れている方、急いで受験したい方はCBT-Solutionsでの直接申し込みがお勧め です。特に再受験の場合は、CBT-Solutionsの方が手続きが簡単で迅速です。現在は大多数の受験者がCBT-Solutionsを利用しているのが実情です。

    CBT-Solutionsでの申し込み手順

    (1)アカウント作成と基本情報登録

    まず、CBT-Solutionsの受験者ポータルサイトにアクセスし、新規アカウントを作成します。 メールアドレス、氏名、生年月日、電話番号、ログインIDとパスワードを設定 します。氏名と生年月日は受験当日の本人確認で使用されるため、身分証明書と完全に一致するよう正確に入力してください。

    特に注意すべきは、漢字の表記や外国人の方の英字表記です。運転免許証やパスポートなどの身分証明書と一文字でも違いがあると、受験当日に受験を拒否される場合があります。

    登録を確定する前に、必ず身分証明書と照合して確認しましょう。また、登録したメールアドレスには重要な通知が送信されるため、普段使用しているアドレスを登録することをお勧めします。

    (2)試験・会場・日時の選択

    アカウント作成後、受験する試験として「日商簿記3級」を選択します。次に、受験希望の都道府県を選択すると、該当地域のテストセンター一覧が表示されます。各テストセンターの詳細情報(住所、アクセス方法、実施日程)を確認して、 最も都合の良い会場を選択 します。

    テストセンターによって開催日程や時間帯が異なるため、複数の候補を比較検討することが重要です。特に土日の試験枠は人気が高く早く埋まる傾向があるため、早めの予約をお勧めします。会場の立地条件(駅からの距離、駐車場の有無)も事前に確認しておくと当日スムーズに受験できます。

    (3)受験料の支払いと予約確定

    試験詳細を確認後、支払い方法を選択します。クレジットカード決済の場合は即座に決済が完了し、予約が確定します。コンビニ決済を選択した場合は、支払い番号が発行されるので、指定のコンビニエンスストアで期限内に支払いを完了させます。

    支払いが完了すると、登録したメールアドレスに予約完了通知が送信されます。このメールには受験日時、会場の詳細情報、アクセス方法、持参物などの重要な情報が記載されているため、必ず保存しておきましょう。また、マイページからも予約内容の確認や受験票の印刷ができるため、当日までアクセス方法を覚えておくことが大切です。

    受験料と費用の詳細

    (1)2024年度以降の受験料改定内容

    2024年4月から日商簿記3級の受験料が改定され、従来の2,850円から 3,300円(税込)に変更 されました。これは昨今の物価上昇の影響により、受験料の据え置きが困難になったことが理由です。この受験料は統一試験・ネット試験共通で、試験方式による料金の差はありません。

    受験料の改定は約4年ぶりで、簿記検定の運営コストの上昇を反映したものです。ただし、他の民間資格と比較しても、日商簿記3級の受験料は依然として手頃な価格帯を維持しています。学生の方には学習への投資として考えても十分に価値のある金額といえるでしょう。

    (2)事務手数料の詳細

    CBT-Solutionsでネット試験を申し込む場合、受験料とは 別に事務手数料550円(税込)が必要 です。この事務手数料は受験級ごとに発生するため、2級と3級を同日に受験する場合は1,100円の事務手数料がかかります。事務手数料は受験票の発送、WEB成績票の運用、デジタル合格証の発行などのシステム運用費として使用されます。

    事務手数料は、商工会議所経由で申し込む場合は発生しない場合もありますが、商工会議所によって独自の手数料を設定している場合もあります。総費用を比較検討する際は、受験料と事務手数料を合計した金額で比較することが重要です。 現在のCBT-Solutionsでの総費用は3,850円(受験料3,300円+事務手数料550円) となります。

    (3)支払い方法と注意事項

    CBT-Solutionsでは、クレジットカード決済とコンビニ決済の2つの支払い方法が選択できます。 クレジットカード決済の場合、VISA、MasterCard、JCB、American Express、Diners が利用でき、決済完了と同時に予約が確定します。 コンビニ決済では、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、ミニストップ、デイリーヤマザキ などで支払いが可能です。

    支払い期限は申し込みから数日間に設定されており、期限を過ぎると申し込みが自動的にキャンセルされます。特にコンビニ決済を選択した場合は、支払い番号の有効期限に注意が必要です。また、受験料・事務手数料の返金は、試験が中止された場合を除いて一切行われないため、申し込み前に日程や会場を十分に確認してから手続きを進めることが重要です。

    テストセンターの選び方と予約のコツ

    (1)地域別テストセンターの特徴

    全国に設置されているテストセンターは、大都市圏では選択肢が豊富で、資格の学校TAC、専門学校、企業の研修センターなど様々な施設が利用されています。東京都内だけでも複数のテストセンターがあり、それぞれアクセス方法や開催頻度が異なります。一方、 地方都市では選択肢が限られる場合があるため、複数の候補日程を検討しておくとよいでしょう

    テストセンターによって、平日中心の開催、土日中心の開催、平日土日両方での開催など、実施パターンが異なります。また、午前中のみ実施する会場、午後のみ実施する会場、一日複数回実施する会場など、時間帯のバリエーションも様々です。自分の生活スタイルに合わせて、通いやすい会場を事前に調査しておくことをお勧めします。

    (2)人気の時間帯と避けるべき時期

    土日の午前中の試験枠は特に人気が高く、予約開始と同時に埋まることがあります。平日の夕方以降も社会人の受験者に人気があります。逆に、平日の午前中や午後の早い時間帯は比較的空いており、予約を取りやすい傾向があります。

    統一試験の直前時期(試験の1~2ヶ月前)や、年度末、新年度開始時期などは受験者が集中し、希望する日程での予約が困難になる場合があります。また、大学の試験期間や就職活動の時期も学生の受験が増える傾向があります。これらの時期を避けて受験スケジュールを組むか、早めの予約を心がけることが重要です。

    (3)予約変更とキャンセルの方法

    受験予約は、受験日の3日前まで変更・キャンセルが可能です。マイページの「申込・受験履歴」から手続きができます。変更する場合は、まず既存の予約をキャンセルしてから新しい日程で再予約する必要があります。キャンセル料は受験料の支払い前であれば無料ですが、支払い後のキャンセルには手数料が発生する場合があります。

    体調不良や急用で受験できなくなった場合、連絡は不要ですが受験料の返金はありません。そのため、体調管理には十分注意し、確実に受験できる日程での予約を心がけましょう。やむを得ず変更が必要になった場合は、できるだけ早めに手続きを行い、希望する新しい日程の空きがあることを確認してからキャンセルすることをお勧めします。

    受験当日の流れと注意事項

    (1)当日の持参物と会場到着時間

    受験当日は、本人確認書類として運転免許証、パスポート、マイナンバーカード、学生証(写真付き)のいずれかを必ず持参 してください。また、計算に使用する電卓も忘れずに持参しましょう。持ち込み可能な電卓には規定があり、プログラム機能付きや辞書機能付きの電卓は使用できません。

    会場には試験開始時刻の30分前から15分前までに到着するようにしてください。受付で本人確認と持ち物チェックが行われます。試験開始10分前までは遅刻が認められますが、それ以降は受験できなくなり、受験料の返金もありません。余裕を持って会場に向かい、事前に会場周辺の地図や交通機関を確認しておくことが重要です。

    (2)試験中の操作方法と注意点

    試験は60分間で、画面に表示される問題をマウスやキーボードで解答します。仕訳問題はプルダウンメニューから勘定科目を選択し、金額問題は数字を直接入力します。画面下部には問題選択ボタンがあり、第1問から順番に解く必要はなく、好きな順序で解答できます。

    途中でトイレに行く場合は挙手して試験官に許可を得る必要がありますが、その時間分の試験時間延長はありません。計算用紙は会場で提供されるA4サイズ2枚のみで、自分のメモ用紙は持ち込めません。使用した計算用紙は試験終了後に回収され、持ち帰ることはできません。 パソコンの操作に不安がある方は、事前に無料の模擬試験システムで練習しておくことを強くお勧めします

    (3)合否判定と合格証の受け取り

    試験終了と同時に自動採点が行われ、 その場で合否結果が画面に表示 されます。合格者には点数とともに「合格」の表示が、不合格者には「不合格」の表示と不足している分野の情報が示されます。試験官からスコアレポートが印刷されて手渡され、合格者のレポートにはデジタル合格証取得用のQRコードが記載されています。

    デジタル合格証は、QRコードをスマートフォンで読み取ることでダウンロードできます。PDF形式で保存されるため、就職活動や転職活動で必要な場合は印刷して使用できます。

    従来の紙の合格証書やカードタイプの合格証は発行されませんが、デジタル合格証は統一試験の合格証と同等の効力を持ち、履歴書には「日商簿記検定試験3級取得」と記載できます。

    まとめと成功のポイント

    日商簿記3級のネット試験申し込みは、正しい手順と準備により誰でも安心して進められます。最も重要なのは、CBT-Solutionsでの正確な個人情報登録と、自分に最適なテストセンターと日程の選択です。受験料3,300円に事務手数料550円を加えた総額3,850円で、いつでも自分のペースで受験できる利便性は大きな魅力です。

    成功のポイントは、まず基礎学習をしっかりと行い、その後でネット試験特有のパソコン操作に慣れることです。無料の模擬試験システムを活用し、実際の操作環境に慣れておけば、当日は学習した知識を十分に発揮できるでしょう。

    また、受験日の選択では人気の時間帯を避ける、早めの予約を心がける、体調管理を徹底するなどの配慮が合格への近道となります。万が一不合格になっても、短期間で再挑戦できるのがネット試験の大きな利点です。

    なお、下記の講座はテキスト、動画講座を含め完全無料でご利用いただきます。ぜひ日商簿記3級の取得にご活用ください。

    【リンク】
    経理職を目指す人のための日商簿記3級講座|ジャスネットキャリア
    https://career.jusnet.co.jp/entry/video-bookkeeping/

    講師プロフィール

    ジャスネットキャリア編集部

    WEBサイト『ジャスネットキャリア』に掲載する記事制作を行う。
    会計士、税理士、経理パーソンを対象とした、コラム系読み物、転職事例、転職QAの制作など。

    編集部メンバーは企業での経理経験者で構成され、「経理・会計分野で働く方々のキャリアに寄り添う」をテーマにしたコンテンツ作りを心がけていてる。