日商簿記2級 想定問題集
第2回
第1問
下記の各取引について仕訳しなさい。ただし、勘定科目は、各取引の下の勘定科目から最も適当と思われるものを選び、記号で解答すること。
1. 顧客に対するサービス提供が完了したため、契約額¥10,000,000(受け取りは来月末)を収益に計上した。これにともない、これまでに仕掛品に計上されていた諸費用¥3,600,000と追加で発生した外注費¥900,000(支払いは来月25日)との合計額を原価に計上した。
ア.役務原価 |
イ.役務収益 |
ウ.売掛金 |
エ.仕掛品 |
オ.買掛金 |
カ.未払金 |
解 答
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仕 訳 |
|||
借 方 科 目 |
金 額 |
貸 方 科 目 |
金 額 |
|
83 |
ウ |
10,000,000 |
イ |
10,000,000 |
ア |
4,500,000 |
エ |
3,600,000 |
|
|
|
オ |
900,000 |
解 説
顧客に対するサービスが完了した時点で「役務収益(収益)」とそれに対応する「役務原価(費用)」を計上する。なお、いまだ収受されていない金額は、主たる営業取引より生じる債権債務であるため、「売掛金(資産)」・「買掛金(負債)」で処理する。(第150回一部改題)
⑴ 諸費用の支出
(借) |
仕掛品 |
3,600,000 |
(貸) |
××× |
3,600,000 |
⑵ 役務収益・役務原価の計上(解答)
(借) |
売掛金 |
10,000,000 |
(貸) |
役務収益 |
10,000,000 |
(借) |
役務原価 |
4,500,000 |
(貸) |
仕掛品 |
3,600,000 |
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(〃) |
買掛金 |
900,000 |
2. 当期の10月に工場としての建物(帳簿価額¥24,800,000)を火災により焼失していた。この建物には火災保険金¥25,000,000が掛けられており、焼失時にただちに保険会社に請求を行うとともに、適正額を火災未決算勘定で処理していたが、本日、保険会社からの査定の結果、¥22,000,000の保険金を支払う旨の連絡があった。
ア.建物 |
イ.保険差益 |
ウ.火災未決算 |
エ.未収入金 |
オ.火災損失 |
カ.未払金 |
解 答
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仕 訳 |
|||
借 方 科 目 |
金 額 |
貸 方 科 目 |
金 額 |
|
84 |
エ |
22,000,000 |
ウ |
24,800,000 |
オ |
2,800,000 |
|
|
解 説
火災により固定資産が焼失した場合には、固定資産の帳簿価額と保険金額のいずれか低い金額を「火災未決算(資産)」に計上する。その後、保険金が確定した時点で火災未決算の金額との差額を「保険差益(収益)」または「火災損失(費用)」として処理する。
(借) |
未収入金 |
22,000,000 |
(貸) |
火災未決算 |
24,800,000 |
(〃) |
火災損失 |
2,800,000 |
|
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※ 火災未決算: ¥24,800,000(帳簿価額) <
¥25,000,000(保険金額) ∴ ¥24,800,000
3. X1年4月1日から、ファイナンス・リース取引に該当する事務機器のリース契約(期間4年、月額リース料¥80,000を毎月末支払い)を結び、利子込み法により会計処理してきたが、X4年3月31日でこのリース契約を解約してX4年4月以降の未払リース料の残額全額を普通預金から支払い、同時にこのリース物件(X4年3月31日までの減価償却費は間接法により計上済)を貸手に無償で返却し除却の処理を行った。
ア.リース資産 |
イ.支払リース料 |
ウ.リース債務 |
エ.普通預金 |
オ.リース資産減価償却累計額
|
カ.固定資産除却損 |
解 答
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仕 訳 |
|||
借 方 科 目 |
金 額 |
貸 方 科 目 |
金 額 |
|
85 |
ウ |
960,000 |
エ |
960,000 |
オ |
2,880,000 |
ア |
3,840,000 |
|
カ |
960,000 |
|
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解 説
⑴ リース契約開始時
(借) |
リース資産 |
3,840,000 |
(貸) |
リース債務 |
3,840,000 |
※ ¥80,000(毎月のリース料)×12か月×4年(リース期間)=¥3,840,000
⑵ X1年4月1日~X4年3月31日までの処理
① 毎月のリース料の支払い
(借) |
リース債務 |
80,000 |
(貸) |
普通預金 |
80,000 |
② 減価償却費の計上
(借) |
減価償却費 |
960,000 |
(貸) |
リース資産減価償却累計額 |
960,000 |
※ ¥3,840,000÷4年(耐用年数)=¥960,000
⑶ X4年3月31日の中途解約の処理
① リース資産の除却
(借) |
リース資産減価償却累計額 |
2,880,000 |
(貸) |
リース資産 |
3,840,000 |
(〃) |
固定資産除却損 |
960,000 |
|
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※1 リース資産減価償却累計額:¥3,840,000(取得原価)
×3年(X1年4月~X4年3月)/4年(耐用年数)=¥2,880,000
2 固定資産除却損:貸借差額
4. 特定の研究開発の目的で備品¥4,000,000と実験用の薬剤¥500,000を購入し、代金は月末に払うことにした。また、この研究プロジェクトにのみ従事している客員研究員甲氏に対する今月分の業務委託費¥420,000を当社の当座預金口座から甲氏の指定する普通預金口座へ振り込んだ。
ア.備品 |
イ.普通預金 |
ウ.当座預金 |
エ.買掛金 |
オ.未払金 |
カ.研究開発費 |
解 答
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仕 訳 |
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借 方 科 目 |
金 額 |
貸 方 科 目 |
金 額 |
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86 |
カ |
4,920,000 |
オ |
4,500,000 |
|
|
ウ |
420,000 |
解 説
研究開発費は、すべて発生時の費用として処理される。そのため、特定の研究開発のために取得した備品、研究開発のために使用する実験用の薬剤および研究プロジェクトのみに従事している客員研究員に対する今月分の業務委託費が「研究開発費(費用)」として処理される。(第153回一部改題)
(借) |
研究開発費 |
4,920,000 |
(貸) |
未払金 |
4,500,000 |
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|
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(〃) |
当座預金 |
420,000 |
5. X8年11月30日に、これまで使用していた車両が不要となったため事業の用から外し、不用品として売却することとした。売却先が未定のため、見積処分価額¥300,000をもって貯蔵品勘定に計上する。なお、この車両は、X4年10月1日に購入(取得原価¥3,600,000、耐用年数6年、償却方法は定額法、残存価額ゼロ、間接法で記帳)したものであり、期首(6月1日)から売却時までの減価償却費は月割計算による。
ア.車両 |
イ.減価償却費 |
ウ.減価償却累計額 |
エ.固定資産除却損 |
オ.貯蔵品 |
カ.固定資産売却損 |
解 答
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仕 訳 |
|||
借 方 科 目 |
金 額 |
貸 方 科 目 |
金 額 |
|
87 |
ウ |
2,200,000 |
ア |
3,600,000 |
イ |
300,000 |
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オ |
300,000 |
|
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|
エ |
800,000 |
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解 説
固定資産の除却は、除却時における帳簿価額と見積処分価値との差額を「固定資産除却損(費用)」として処理する。
(借) |
減価償却累計額 |
2,200,000 |
(貸) |
車両 |
3,600,000 |
(〃) |
減価償却費 |
300,000 |
|
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(〃) |
貯蔵品 |
300,000 |
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(〃) |
固定資産除却損 |
800,000 |
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※1 減価償却累計額:¥3,600,000÷72か月(耐用年数)×44か月(X4年10月~X8年5月)
=¥2,200,000
2 減価償却費:¥3,600,000÷6年(耐用年数)×6か月(X8年6月~X8年11月)/12か月
=¥300,000
3 固定資産除却損:貸借差額