日商簿記3級 想定問題集
第2回
第2問(20点)
次の取引の伝票記入について、Aにあてはまる金額を選択しなさい。商品売買取引は3文法によること。
商品¥600,000を販売し、代金のうち¥100,000は現金で受け取り、残額は掛けとした。なお、取引を分解して起票する方法を採用している。
入 金 伝 票 |
|
振 替 伝 票 |
||||
科 目 |
金 額 |
|
借方科目 |
金 額 |
貸方科目 |
金額 |
( ) |
( A ) |
|
( ) |
( ) |
売 上 |
( ) |
選択肢
① 100,000
② 500,000
③ 600,000
解 答
A |
① 100,000 |
解 説
問題文に「取引を分解して起票する方法」と指示されているため、掛取引と現金取引を分解して起票する。
(借) |
現金 |
100,000 |
(貸) |
売上 |
600,000 |
|
入金伝票 |
|
|
|
|
(〃) |
売掛金 |
500,000 |
|
|
|
|
振替伝票 |
|
|
|
入 金 伝 票 |
|
振 替 伝 票 |
||||
科 目 |
金 額 |
|
借方科目 |
金 額 |
貸方科目 |
金 額 |
売 上 |
100,000 |
|
売 掛 金 |
500,000 |
売 上 |
500,000 |
次の取引の伝票記入について、空欄 A にあてはまる勘定科目を選択しなさい。
従業員が出張から帰店し、旅費交通費の残額¥6,000を現金で受け取った。なお、出張にあたって、従業員に旅費の概算額¥30,000を渡しており、仮払金で処理している。
入 金 伝 票 |
|
振 替 伝 票 |
||||
科 目 |
金 額 |
|
借方科目 |
金 額 |
貸方科目 |
金 額 |
( A ) |
6,000 |
|
旅費交通費 |
( ) |
( ) |
( ) |
選択肢
① 旅費交通費
② 仮払金
③ 仮受金
解 答
A |
② 仮払金 |
解 説
旅費の概算払額¥30,000は仮払金勘定で処理されているため、下記のような起票となる。
(借) |
現 金 |
6,000 |
(貸) |
仮 払 金 |
30,000 |
|
入金伝票 |
|
|
|
|
(〃) |
旅費交通費 |
24,000 |
|
|
|
|
振替伝票 |
|
|
|
入 金 伝 票 |
|
振 替 伝 票 |
||||
科 目 |
金 額 |
|
借方科目 |
金 額 |
貸方科目 |
金額 |
仮 払 金 |
6,000 |
|
旅費交通費 |
24,000 |
仮払金 |
24,000 |
次の【取引】にもとづいて、記帳される補助簿を答えなさい。なお、補助簿は下記に示した〔語群〕から当てはまるものをすべて選択し、記号で答えること。
【取引】
先日、大分商事より掛けで仕入れた商品¥20,000を品違いのため返品し、同社に対する掛代金から差し引いた。
〔語群〕
カ. |
現金出納帳 |
キ. |
当座預金出納帳 |
ク. |
商品有高帳 |
ケ. |
売掛金元帳 (得意先元帳) |
コ. |
買掛金元帳 (仕入先元帳) |
サ. |
仕入帳 |
シ. |
売上帳 |
ス. |
固定資産台帳 |
解 答
ク コ サ |
解 説
取引で用いられる補助簿は下記のとおりである。
(借) |
買掛金 |
20,000 |
(貸) |
仕入 |
20,000 |
|
買掛金元帳 |
|
商品有高帳 + 仕入帳 |
次の【取引】にもとづいて、記帳される補助簿を答えなさい。なお、補助簿は下記に示した〔語群〕から当てはまるものをすべて選択し、記号で答えること。
【取引】
土地600㎡を1㎡当たり¥23,000で取得し、代金のうち¥5,000,000は小切手を振り出して支払い、残額は月末に支払うことにした。なお、整地費用¥165,000は現金で支払った。
〔語群〕
カ. |
現金出納帳 |
キ. |
当座預金出納帳 |
ク. |
商品有高帳 |
ケ. |
売掛金元帳 (得意先元帳) |
コ. |
買掛金元帳 (仕入先元帳) |
サ. |
仕 入 帳 |
シ. |
売 上 帳 |
ス. |
固定資産台帳 |
解 答
カ キ ス |
解 説
取引で用いられる補助簿は下記のとおりである。
(借) |
土地 |
13,965,000 |
(貸) |
当座預金 |
5,000,000 |
|
固定資産台帳 |
|
当座預金出納帳 |
||
|
|
|
(〃) |
未払金 |
8,800,000 |
|
|
|
(〃) |
現金 |
165,000 |
|
|
|
現金出納帳 |
次の【取引】にもとづいて、記帳される補助簿を答えなさい。なお、補助簿は下記に示した〔語群〕から当てはまるものをすべて選択し、記号で答えること。
【取引】
得意先安心院商店に商品¥650,000を販売し、代金のうち¥200,000は先方振出の小切手で受け取り、残額は掛けとした。
〔語群〕
カ. |
現金出納帳 |
キ. |
当座預金出納帳 |
ク. |
商品有高帳 |
ケ. |
売掛金元帳 (得意先元帳) |
コ. |
買掛金元帳 (仕入先元帳) |
サ. |
仕 入 帳 |
シ. |
売 上 帳 |
ス. |
固定資産台帳 |
解 答
カ ク ケ シ |
解 説
取引で用いられる補助簿は下記のとおりである。
(借) |
現金 |
200,000 |
(貸) |
売上 |
650,000 |
|
現金出納帳 |
|
商品有高帳 + 売上帳 |
||
(〃) |
売掛金 |
450,000 |
|
|
|
|
売掛金元帳 |
|
|
次の【取引】にもとづいて、記帳される補助簿を答えなさい。なお、補助簿は下記に示した〔語群〕から当てはまるものをすべて選択し、記号で答えること。
【取引】
宮崎商事より商品¥360,000を購入し、代金のうち¥100,000は小切手を振り出して支払い、残額は掛けとした。また、購入に関する諸費用¥7,150は現金で支払った。
〔語群〕
カ. |
現金出納帳 |
キ. |
当座預金出納帳 |
ク. |
商品有高帳 |
ケ. |
売掛金元帳 (得意先元帳) |
コ. |
買掛金元帳 (仕入先元帳) |
サ. |
仕入帳 |
シ. |
売上帳 |
ス. |
固定資産台帳 |
解 答
カ キ ク コ サ |
解 説
取引で用いられる補助簿は下記のとおりである。
(借) |
仕入 |
367,150 |
(貸) |
当座預金 |
100,000 |
|
商品有高帳 + 仕入帳 |
|
当座預金出納帳 |
||
|
|
|
(〃) |
買掛金 |
260,000 |
|
|
|
|
買掛金元帳 |
|
|
|
|
(〃) |
現金 |
7,150 |
|
|
|
現金出納帳 |
次の【取引】にもとづいて、記帳される補助簿を答えなさい。なお、補助簿は下記に示した〔語群〕から当てはまるものをすべて選択し、記号で答えること。
【取引】
得意先に対する売掛金(前期販売分)¥230,000が貸し倒れた。なお、貸倒引当金の残高は¥300,000である。
〔語群〕
カ. |
現金出納帳 |
キ. |
当座預金出納帳 |
ク. |
商品有高帳 |
ケ. |
売掛金元帳 (得意先元帳) |
コ. |
買掛金元帳 (仕入先元帳) |
サ. |
仕 入 帳 |
シ. |
売 上 帳 |
ス. |
固定資産台帳 |
解 答
ケ |
解 説
取引で用いられる補助簿は下記のとおりである。
(借) |
貸倒引当金 |
230,000 |
(貸) |
売掛金 |
230,000 |
|
|
|
売掛金元帳 |
次のⅠ・Ⅱに基づいて、貸借対照表に計上される当座預金の金額を答えなさい。なお、会計期間はX3年4月1日からX4年3月31日までの1年間である。
Ⅰ 決算整理前残高試算表
|
決算整理前残高試算表 |
|
|||
|
X4年3月31日 |
|
|||
|
|
当座預金 |
40,000 |
||
Ⅱ 決算整理事項等
当座預金の残高は下記のとおりである。B銀行の貸方残高の全額を借入金勘定に振り替える。なお、B銀行とは借越限度額¥1,000,000の当座借越契約を締結している。
A銀行:¥150,000(借方残高)
B銀行:¥190,000(貸方残高)
選択肢
① 40,000円
② 150,000円
③ 190,000円
解 答
② 150,000円 |
解 説
(借) |
当座預金 |
190,000 |
(貸) |
借入金 |
190,000 |
◆ 当座預金:-¥40,000(整理前T/B当座預金)+¥190,000=¥150,000
次のⅠ・Ⅱに基づいて、①・②の金額を答えなさい。なお、会計期間はX3年4月1日からX4年3月31日までの1年間である。
① 貸借対照表に計上される普通預金
② 貸借対照表に計上される売掛金
Ⅰ 決算整理前残高試算表
|
決算整理前残高試算表 |
|
|||
|
X4年3月31日 |
|
|||
普通預金 |
2,530,000 |
|
|
||
売掛金 |
1,240,000 |
|
|
||
Ⅱ 決算整理事項等
売掛金¥80,000が普通預金口座に振り込まれていたが、この取引が未記帳であった。
解 答
① |
2,610,000 |
② |
1,160,000 |
解 説
(借) |
普通預金 |
80,000 |
(貸) |
売掛金 |
80,000 |
◆ 普通預金:¥2,530,000(整理前T/B普通預金)+¥80,000=¥2,610,000
◆ 売掛金:¥1,240,000(整理前T/B売掛金)-¥80,000=¥1,160,000
次のⅠ・Ⅱに基づいて、①・②の金額を答えなさい。なお、会計期間はX3年4月1日からX4年3月31日までの1年間である。
① 貸借対照表に計上される貸倒引当金
② 損益計算書に計上される貸倒引当金繰入
Ⅰ 決算整理前残高試算表
|
決算整理前残高試算表 |
|
|||
|
X4年3月31日 |
|
|||
売掛金 |
1,160,000 |
貸倒引当金 |
10,000 |
||
Ⅱ 決算整理事項等
売掛金の期末残高に対して2%の貸倒引当金を差額補充法により設定する。
解 答
① |
23,200 |
② |
13,200 |
解 説
(借) |
貸倒引当金繰入 |
13,200 |
(貸) |
貸倒引当金 |
13,200 |
※ ¥1,160,000(整理前T/B売掛金)×2%-¥10,000(整理前T/B貸倒引当金)=¥13,200
◆ 貸倒引当金:¥10,000(整理前T/B貸倒引当金)+¥13,200=¥23,200
次のⅠ・Ⅱに基づいて、①・②の金額を答えなさい。なお、会計期間はX3年4月1日からX4年3月31日までの1年間である。
① 貸借対照表に計上される商品
② 損益計算書に計上される売上原価
Ⅰ 決算整理前残高試算表
|
決算整理前残高試算表 |
|
|||
|
X4年3月31日 |
|
|||
繰越商品 |
390,000 |
|
|
||
仕入 |
7,800,000 |
|
|
||
Ⅱ 決算整理事項等
期末商品棚卸高は¥450,000である。
解 答
① |
450,000 |
② |
7,740,000 |
解 説
(借) |
仕入 |
390,000 |
(貸) |
繰越商品 |
390,000 |
(借) |
繰越商品 |
450,000 |
(貸) |
仕入 |
450,000 |
◆ 仕入:¥390,000(整理前T/B繰越商品)
+¥7,800,000(整理前T/B仕入)-¥450,000(期末商品棚卸高)=¥7,740,000
次のⅠ・Ⅱに基づいて、①・②の金額を答えなさい。なお、会計期間はX3年4月1日からX4年3月31日までの1年間である。
① 貸借対照表に計上される建物減価償却累計額
② 損益計算書に計上される減価償却費
Ⅰ 決算整理前残高試算表
|
決算整理前残高試算表 |
|
|||
|
X4年3月31日 |
|
|||
建物 |
4,500,000 |
建物減価償却累計額 |
1,650,000 |
||
Ⅱ 決算整理事項等
建物について、残存価額ゼロ、耐用年数30年、定額法により減価償却を行う。
解 答
① |
1,800,000 |
② |
150,000 |
解 説
(借) |
減価償却費 |
150,000 |
(貸) |
建物減価償却累計額 |
150,000 |
※ ¥4,500,000(整理前T/B建物)÷30年(耐用年数)=¥150,000
◆ 建物減価償却累計額:¥1,650,000(整理前T/B建物減価償却累計額)+¥150,000=¥1,800,000
次のⅠ・Ⅱに基づいて、①・②の金額を答えなさい。なお、会計期間はX3年4月1日からX4年3月31日までの1年間である。
① 貸借対照表に計上される備品減価償却累計額
② 損益計算書に計上される減価償却費
Ⅰ 決算整理前残高試算表
|
決算整理前残決算整理前残高試算表 |
|
|||
|
X4年3月31日 |
|
|||
備品 |
900,000 |
備品減価償却累計額 |
412,500 |
||
Ⅱ 決算整理事項等
備品について、残存価額ゼロ、耐用年数6年、定額法により減価償却を行う。
解 答
① |
562,500 |
② |
150,000 |
解 説
(借) |
減価償却費 |
150,000 |
(貸) |
備品減価償却累計額 |
150,000 |
※ 備品減価償却費:¥900,000(整理前T/B備品)÷6年(耐用年数)=¥150,000
◆ 備品減価償却累計額:¥412,500(整理前T/B備品減価償却累計額)+¥150,000=¥562,500
次のⅠ・Ⅱに基づいて、①の金額を答えなさい。なお、会計期間はX3年4月1日からX4年3月31日までの1年間である。
① 貸借対照表に計上される未払消費税
Ⅰ 決算整理前残高試算表
|
決算整理前残高試算表 |
|
|||
|
X4年3月31日 |
|
|||
仮払消費税 |
842,000 |
仮受消費税 |
1,920,000 |
||
Ⅱ 決算整理事項等
消費税の処理(税抜方式)を行う。
解 答
① |
1,078,000 |
解 説
(借) |
仮受消費税 |
1,920,000 |
(貸) |
仮払消費税 |
842,000 |
|
|
|
(〃) |
未払消費税 |
1,078,000 |
次のⅠ・Ⅱに基づいて、①・②の金額を答えなさい。なお、会計期間はX3年4月1日からX4年3月31日までの1年間である。
① 貸借対照表に計上される前払費用
② 損益計算書に計上される支払保険料
Ⅰ 決算整理前残高試算表
|
決算整理前残高試算表 |
|
|||
|
X4年3月31日 |
|
|||
支払保険料 |
153,600 |
|
|
||
Ⅱ 決算整理事項等
支払保険料は、前期以前より毎年8月1日に向こう1年分を支払ったものである。そこで、保険料について月割により適切に処理する。
解 答
① |
38,400 |
② |
115,200 |
解 説
毎年同額の保険料を支払っているため、前期から当期に再振替されている支払保険料が4か月分計上されている。さらに、8月1日に1年分の保険料を支払っているため、整理前T/Bに計上されている支払保険料勘定の金額は16か月分となる。
(借) |
前払保険料 |
38,400 |
(貸) |
支払保険料 |
38,400 |
※ ¥153,600(整理前T/B支払保険料)×4か月(X4年4月1日~X4年7月31日)/16か月(X3年4月1日~X4年7月31日)=¥38,400
◆ 支払保険料:¥153,600(整理前T/B支払保険料)-¥38,400=¥115,200
次のⅠ・Ⅱに基づいて、①・②の金額を答えなさい。なお、会計期間はX3年4月1日からX4年3月31日までの1年間である。
① 貸借対照表に計上される未払法人税等
② 損益計算書に計上される法人税・住民税及び事業税
Ⅰ 決算整理前残高試算表
|
決算整理前残高試算表 |
|
|||
|
X4年3月31日 |
|
|||
仮払法人税等 |
1,000,000 |
|
|
||
Ⅱ 決算整理事項等
法人税、住民税及び事業税が¥1,580,000と算定されたので、仮払法人税等との差額を未払法人税等として計上する。
解 答
① |
580,000 |
② |
1,580,000 |
解 説
(借) |
法人税、住民税及び事業税 |
1,580,000 |
(貸) |
仮払法人税等 |
1,000,000 |
|
|
|
(〃) |
未払法人税等 |
580,000 |